皆様、こんにちは!!
ラッコ店長です。
自転車キャンプツーリングで、道中、調理をするとなれば、火器があるとお食事の幅が一気に広がります。
どの燃料を使えば良いか、でありますが、ホワイトガソリン、レギュラーガソリン、灯油、固形燃料、ガスの5つについてお話致します。
なお、本稿では日本国内のツーリングに限定致します。
結論
ガス式のCB缶タイプがもっとも使いやすいでしょう。
次点として、短期間のツーリングであれば、ガス式のOD缶が使いやすいでしょう。
考慮要素
どのような火器を使うか、究極的にはそれぞれの方の自由です。
しかし、自転車キャンプツーリングは、アウトドアの一種でありますが、登山等とは異なる点があります。
まず、自転車で移動する以上、活動領域は自転車が走破可能な地形、斜度、高度に限られる、という点です。
自転車で走行可能なレベルはせいぜいが標高2500メートルくらいです。
そのため、寒冷地特性が登山ほど高くなくても良いのです。
次に、いかに僻地、荒野といっても500kmも移動すれば、補給可能な都市に到達可能です。
一週間で一回、補給できればなんとかなる、という入手性でも良いのです。
最後に、使用時の難易、保管性などがあります。
これらの特性を考慮して、なんの燃料が向いているか検討します。
ホワイトガソリン
まず、ホワイトガソリンですが、これは氷点下40度とかでも安定した火力を発揮する、素晴らしい燃料です。
しかし、前述しましたように、自転車ツーリングではそこまでの寒冷地を走ることは無い、安全上、走るべきではないと考えます。
入手性は極端には悪くありません。
大型のホームセンター、アウトドアショップ等では販売されています。
しかし!!
少量のホワイトガソリンを扱っているお店は少なく、たいていはコールマン4リットルのホワイトガソリンを買うことになると思われます。
(コールマンには1リットル缶もありますが、これだと頻繁な燃料補給が必要になるでしょう)
4リットル缶をも常に持ち歩くのは、容量的にも、重量的にもかなりしんどいことです。
さらに、液体全般に言えますが、輸送に気を使います。
わずかに蓋が空いていた、というだけでもあっという間に荷物が汚損され、とんでもないことになるでしょう。
しかししかし!!
ホワイトガソリンの良い点は、ハクキンカイロという燃料式のカイロと共有できる、という点でありまして、冬の超ロングツーリングであれば、ホワイトガソリンを使う、という選択肢もありえます。
レギュラーガソリン
次に、レギュラーガソリンです。
これはホワイトガソリンに似ています。
ホワイトガソリンと同様、寒冷地特性は高いです。
入手性も悪くないでしょう。
しかし、ホワイトガソリンよりもバーナーの目詰まりがしやすく、あまり使い勝手は良くないでしょう。
臭いも強烈です。
ハクキンカイロとの共有もできないため、レギュラーガソリンを燃料に選ぶ理由は、国内の自転車ツーリングでは無い、と考えます。
灯油
そして、灯油です。
この燃料はマニアックです。
ガソリン、ホワイトガソリンほどの寒冷地特性は高くありません。
しかし、自転車ツーリングで想定される温度であれば、十分にカバーできるでしょう。
入手性は悪くありません。
大型のホームセンター、場合によってはガソリンスタンドでも手に入れることが可能です。
さらに、ホワイトガソリン、レギュラーガソリンに比べれば燃料費を抑えることができる、という利点があります。
しかし、ガソリンよりもさらに匂いが強く、ススが発生するためテント内が汚れる、バーナーがさらに目詰まりしやすい、といった欠点があります。
ホワイトガソリン、レギュラーガソリンすら入手が困難な海外の一部地域であれば別として、あえて国内ツーリングで灯油を選ぶ理由は少ないでしょう。
固形燃料
さらに、固形燃料もあります。
寒冷地特性は低くありません。
これは100円ショップなどで売られていることが多いです。
丸い蝋の塊で、ホテルや旅館のお食事などで供されることもある、あれです。
非常にお手軽で、固形燃料であってもご飯を炊いたり、簡単な調理をすることもできるため、お気軽なツーリング、極限まで軽量化を追求したツーリングであれば選択肢に入ります。
補給も大都市であれば容易でしょう。
しかし、難点を挙げるとすれば、火力の調整ができない、途中で火を消すことが難しい、ということがあります。
ちょっとお茶を飲みたい、少量のお湯を沸かしたい、といった用途には使いづらいです。
とはいえ、初めての火器として、固形燃料というのは悪くありません。
ラッコ店長もバーナーを忘れてしまって、ツーリング中、すべて固形燃料でしのいだ、という経験があります。
ガス
最後に、本命のガスです。
寒冷地特性は、残念ながら最も低いです。
氷点下になると途端に火力が下がります。
しかし、レギュレーター付きといった工夫の凝らされているバーナーであれば、氷点下5度くらいまでは十分調理可能で、冬場でもなんとかなるでしょう。
(後述しますように、寒冷地用のカートリッジを使えばこの弱点は克服できます。)
また、ガスパーナーは点火、消火が容易で、初めての火器として使いやすいです。
ホワイトガソリン、レギュラーガソリン、灯油では点火前の作業が必要になりますが、ガスにはこの作業が必要ありません。
CB缶というのはカセットボンベ缶の略で、筒状のボンベを使ったものです。
OD缶というのはアウトドア缶の略で、タマネギのような形をしているものです。
CB缶のお値段は一本¥100-¥300ほどと安価です。
ガスの持ちですが、もちろんどれくらいの調理をするかにもよるものの、朝晩自炊をしたとして、ラッコ店長は5-7日間はガスが持ちます。
ホームセンター、アウトドアショップはもちろんのこと、コンビニエンスストア、スーパー、多くの100円ショップで取り扱いがあります。
OD缶はホームセンター、アウトドアショップで入手可能でしょう。
入手性という点だけで言えば、5種類の燃料の中で、最も悪いと言えます。
事前に準備をしておいたほうが良い燃料です。
しかし、OD缶の利点は、CD缶よりも気温が低くても火力を出しやすい(ブタン等の気化しやすいガスを混合してある)こと、燃料自体がコンパクトである、ということです。
短所としては、前述しましたようにCB缶よりも入手性が悪いこと、カートリッジの価格が数倍すること、パーナーが高価になりがちなこと、です。
とはいえ、入手性の悪さ、コストさえ度外視すれば、OD缶の方が優れております。
そのため、短期間のツーリングであればOD缶1つで済ませる、というのは合理的な選択です。
しかし、地方、田舎(大変失礼)では入手が難しく、超ロングツーリングではやや使いづらい燃料と言えるでしょう。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、ラッコ店長こと、奈須野でした。
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