静岡県伊豆市修善寺 / 竹林と水の美しい歴史の町 / 日本一周 第5回目

伊豆諸島、小笠原諸島

皆様、こんにちは!!
ラッコ店長です。

ロードバイクで訪れた場所を、ピンポイントで紹介するシリーズです。

修善寺

南関東にお住まいであれば、ロードバイクの目的地として、修善寺をおすすめします。
修善寺は伊豆半島の真ん中、四方を峠に囲まれているため、冬の間は路面凍結が恐ろしいですが、春夏秋、いずれの時期に訪れても素晴らしいところです。

春は桜が美しいです。

夏、竹林

そして、修善寺が一番美しいのは、夏であると考えます。
青々とした竹林と、涼しげな川の流れ、水の流れる音が実に心地よく、良い場所だなあと嬉しくなるのです。
(水の流れる音がするのは、意図的に川を浅瀬にして、無数の石を配置しているからと思われます。)

弘法大師、空海伝説

修善寺は単に美しいだけでなく、数々の歴史的背景、物語のある場所です。

天台宗の開祖、弘法大師、空海は全国を行脚した、という伝説が残っています。
日本全国をツーリングしておりますと、全国のいたる箇所で空海伝説に出会います。
すべてが本物、本当である、と解することもできましょう。

しかし、私はひねくれ者ですから、以下のように解します。

むかーしむかし、ありがたい人、僧侶、貴族などが地方を訪れて何らかの偉業、奇跡(と民衆が思ったもの)をなした。
自らを空海と名乗ったか、空海の弟子、縁者と名乗ったか、京都から来たと名乗ったか、それは分からない。
あるいは、何も名乗らなかったがこれほどの偉業を為すのは都の人に違いないと地域住民の人々が勝手に思って伝説を後世に伝えた。。。と考えます。

いずれにせよ、この修善寺にも空海伝説があります。
独鈷の湯というもので、空海が神力によって湯を湧出させた、と言われています。

この独鈷の湯、かつては足湯として利用できたと記憶しておりますが、近年の観光客さん激増による設備の消耗、損耗を懸念して、観光のみ、拝見するだけになっています。

鎌倉殿の13人

2022年、鎌倉殿の13人という大河ドラマが放映されました。
修善寺は、鎌倉幕府にも大いに関わりのある場所です。

鎌倉幕府を創設した源頼朝さんは、平家打倒を成就するまでは兄弟たちを重用します。
しかし、いざ平家を打倒すると、有力な血族は自己の権力を脅かすものとして、徹底的に排除していきます。
実に分かりやすい政策です。
短期的には良いですが、こんなことをしても自らの手足を切り捨てているだけで愚策としか思えませんが、生き残るため、仕方がなかったのでしょうか。

源範頼さんも平家打倒後、邪魔になったので1193年にこの修善寺に追放され、最期を迎えています。

そして、皮肉なことに、頼朝さんの息子である二代目将軍源頼家(みなもと の よりいえ)が、今度は家臣団によってこの修善寺に追放、謀殺されます。

修善寺には、このようなくらーーーーい歴史が積み重なっているのです。

源頼家さんは征夷大将軍、天下人のお墓とは思えない、質素なお墓になっています。
源範頼さんのお墓は、歴史マニアでなければ気にもとめない、ただのお堂(大変に失礼)でしかありません。

鎌倉幕府のこれほどの冷遇っぷりが、笑えてしまうのです。
源頼家さんについては、さすがに生母、北条政子の心が痛んだのか、頼家さんを供養するための指月殿という寺院が建立されています。

文豪に愛された街

明るい!?話題としては、修善寺は静かで、清涼な環境が文学者、文豪たちに愛されています。
夏目漱石
芥川竜之介
尾崎紅葉
泉鏡花
島崎藤村
田山花袋
井伏鱒二
川端康成

などなど、綺羅星の如き面々です。
修善寺の環境にいると、良い文章が浮かんでくるのだと思います。
なんとなく、分かります。

ライド後は温泉

ロードバイクでツーリングをしておりますと、汗をかいたり、くたびれたりします。
お風呂に入れるとありがたいのです。
修善寺には、修善寺温泉が湧いております。

日帰り温泉でおすすめなのは、筥湯(はこゆ)さんです。
アルカリ性単純泉です。

修善寺と修禅寺

なお、すでにご存知かもしれませんが、地域名、温泉名としては修善寺ですが、お寺の名前は修禅寺です。
両者とも、しゅぜんじ、と発音します。

東京から修善寺への行き方

1 道路標識を目安に、修善寺まで自走する。

2 箱根越えをして三島まで出て、南下、修善寺に至る。
オーソドックスな行き方ですが、難易度は高いです。

3 小田原、熱海と進み、熱海の街中から激坂を登る。
来宮(きのみや)、函南を通過して同じく三島に抜け、南下、修善寺に至る。
これも挑戦的なコースです。
しかし、人生で何回かは克服すべきコースと思われます。

4 御殿場を経由して三島、修善寺と至る。
無難ですが、国道246号線は地獄のように危険な路線のため、必ず、並行する県道をお使いください。
ラッコ店長は国道246号線の谷峨(やが)という渓谷付近でダンプカーにはねられるという事故を起こしたことがあります。

5 小田原まで小田急線で行き、小田原から箱根超えをする。
小田急線は運賃が安いですし、ロマンスカーを使うのも楽しいです。
新宿周辺にお住まいであれば、この方法も良しです。

6 新幹線で三島まで行き、そこから南下する。
これが一番楽で、合理的です。
無理はしないことです。

7 小田原、熱海、伊東、下田と伊豆半島を南下して、下田から北上、河津七滝ループ橋を登り、天城越えをして修善寺に至る。
鬼神のようなコースです。
熱海、伊東間の国道は道が狭く、恐怖感がありますが、そこは勇気で乗り越えてください。
期待しています。

8 小田原、熱海、伊東、下田、伊豆半島最南端の石廊崎(いろうざき)を経由して、西伊豆、土肥(とい)、大瀬崎(伊豆半島の左肩、北西の頂点)を極め、伊豆の国市に戻って、南下、修善寺に至る。
神クラスのコースです。
一度、伊豆半島を一周して、修善寺に行く、しかもすべて海岸線沿い、手抜きはしないという、あなたはマゾですか?と言わんばかりのコース。
伊豆半島一周がいわば、準備運動、肩慣らしということであります。
東京発の場合、獲得標高は5000メートルを超えると思いますが、頑張ってください。

ちょっとだけ宣伝

修善寺に限りませんが、伊豆半島は水が綺麗で、冷涼であるため、ワサビ栽培が著名です。
ツーリングをしておりますと、しばしばわさび畑を目にします。


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お宿によっては、現地決済の場合、現金しか使えない、というところもあります。
楽天トラベルであれば、事前にクレジットカード決済ができるので、身軽にツーリングしたいロードバイクではありがたい点です。
私も楽天トラベルをよく利用しています。

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以上、ラッコ店長の自転車旅でした。

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