皆様、こんにちは!!
ラッコ店長です。
ロードバイクで、八重山諸島を巡るときの注意点について述べます。
八重山諸島とは、石垣島、西表島(いりおもてじま)、竹富島(たけとみじま)、小浜島(こはまじま)、黒島(くろしま)、鳩間島(はとまじま)、波照間島(はてるまじま)、与那国島(よなぐにじま)などを指します。
ご覧の通り、日本の大部分よりも、台湾島に近いところにあります。
本稿では、代表として東京、関東周辺から八重山諸島に向かう場合について述べます。
八重山諸島への行き方
まず、行き方ですが、飛行機のみとなります。
羽田空港、成田空港から、石垣空港への便が就航しています。
いきなり余談 空港の別名 南ぬ島 石垣空港
日本全国の空港には、別名、愛称が付与されていることが多々あります。
石垣空港の別名は南ぬ島 石垣空港です。
南ぬ島は「ぱいぬしま」と発音し、「ぱい」とは南方、南の意味です。
「ぬ」とは日本語の格助詞「の」の沖縄方言です。
つまり、南ぬ島とは、南の島という意味です。
なお、ぱいという表現、発音は沖縄本島、宮古諸島、八重山諸島を巡っていると、しばしば目にするものです。
例えば、宮古島のパイパイパーク、パイナガマビーチ、ファミリーマートぱいぱい店などです。
標準的な日本語の語感からすると、ぱい、と耳にした場合、幼児語における別の意味を連想してしまうかもしれませんが、そのような意味ではありません。
また、石垣空港は、新石垣空港と表現されることもあります。
あれ!?とお思いになる方もいらっしゃるかもしれませんが、旧石垣空港も存在したのです。
今は空き地、整備中になっておりまして、一般の方が中に入ることはできません。

旧石垣空港の碑
脇道が過ぎました。
お許しください。
しかし、この小ネタがちょっと楽しい部分でしょう。
空路 航空会社の選び方
さて、八重山諸島へ行くには空路しかないのですが、羽田、成田空港から、石垣空港に直接到着する直行直帰と、那覇などを経由する便があります。
どちらをお使いになっても構わないと思われますが、時間を節約するのであれば直行便が便利でしょう。
ただし、経由便の場合、少し航空券代がお安くなることがあります。
また、敢えて那覇で降りて那覇周辺を観光して、その後、石垣島に向かう、という旅も素敵です。
成田空港を利用する場合、格安航空会社の利用が可能です。
ピーチ・アビエーション、ジェットスター、スプリング・ジャパンなどです。
これらの航空会社は、私も利用したことがありますし、特段悪しざまに言うつもりはありませんが、ロードバイクを積載する場合には利用しないことが無難です。
詳細は以下の記事に譲るとして、ピーチ・アビエーション、ジェットスター、スプリング・ジャパンは飛行機輪行時に、タイヤの空気を抜け、ステムを緩めてハンドルバーをフレームと平衡状態にせよ、ペダルを外せ、といったおよそスポーツバイクではそこをいじってはいけない、というような作業を強要されます。
さらに、荷物の扱いも極めて雑で、私はジェッストターを利用したときに、リアディレイラーがちぎれるという経験をしました。
(上記3会社以外で150回以上、航空機にロードバイクを積載しておりますが、そのような経験はただの一度もありません。)
荷物の上下指定もできないため、クランク、ディレイラー側を地面に粗雑に置かれて傷ついたこともあります。
加えて、格安航空会社は手続きの場所がとんでもなく遠い(成田空港第3ターミナル)ため、重い荷物を背負ってそこまで歩くのがとてもしんどいです。
時間もかかりますし、ろくなことがありません。
このように、ピーチ・アビエーション、ジェットスター、スプリング・ジャパンはロードバイク積載には使わないことを強くおすすめします。
(ロードバイクを積載しない、通常の旅行であれば、私も上記3社を普通に利用しております)
また、可能であれば、ANAも避けたほうが良いでしょう。
空港での検査に時間が取られるからです。
(詳述はしませんが、いまどき!? 人間が肉眼で荷物の安全性を確認する、というおよそ信じられない検査が必要になります。検査官さんの数が少ないため、検査官待ちで30分以上かかることもザラです。)
結論として、JALがもっとも無難です。
確かに、JALは航空券代が高めでありますが、将来のお休みが早めに確定できる方であれば、セールをうまく使うことで、JALであっても¥10,000以下で石垣空港に到着することが可能です。
タイミングが難しいものの、JALマイレージ等に会員登録をして、突発的に開催されるセール情報を逃さないようにするのが良いでしょう。

飛行機輪行の注意点
国内の飛行機輪行の場合、過度に防御をしていく必要はありません。
格安航空会社以外であれば、列車、新幹線に積載するときと同レベルで問題ありません。
敢えて付け加えるとすれば、油圧ブレーキの飛び出し防止パッドを入れるとより安全、リアディレイラーを外しておくとより安全、というくらいでしょうか。
電動コンポーネントのバッテリは、私個人は窓口で質問、説明の時間をかけたくないため、外しておくことをおすすめします。

羽田、成田空港へのらくちんな行き方
羽田空港、成田空港への行き方ですが、電車。。。がまず最初に想起されるかもしれません。
悪くない選択肢でありますが、あまり便利ではありません。
最寄りの駅から、肝心の空港ターミナル、手続きの場所まで遠いのです。
初めてであれば、意外に時間がかかり、夏ともなれば暑くて暑くて、チェックインする前にくたびれてしまいます。
そこで、電車より少し割高になりますが、リムジンバスが便利でしょう。
リムジンバスであれば、羽田空港第1ターミナル出発ロビーの眼の前で降車できるなど、横の移動距離だけでなく、縦の移動距離も少なくて済みます。
また、リムジンバスの運転者さんは、大型荷物の取り扱いにも慣れているため、輪行袋に入れたロードバイクを安心して預けることができます。
(満員電車の場合、そもそもロードバイクを乗せることが不可能、列車に乗れない、間に合わない!!ということがあります)

空港についたら、ロードバイクは大型、特殊手荷物であるため、有人のカウンターで荷物を預けてください。
夏休み、年末年始といった混雑時は、手続きに非常に時間がかかることがあります。
離陸時間の90分前には空港に到着しておくと安心でしょう。
ロードバイクを預けたら、保安検査に進みます。
保安検査は、航空会社、空港によって制限時間に幅があります。
私はかつて、油断しすぎて保安検査の時刻に間に合わなかったことがあります。
当然搭乗することはできず、航空券が無駄になりました。

時間に余裕があって、ゴールドカードなどをお持ちであれば空港ラウンジが快適です。
通常の待合室よりも静か、広くて、飲み物を頂くことが可能です。
ラッコ店長も愛用しております。


キャンプ禁止
もし八重山諸島で野営、キャンプを検討している方がおられた場合、八重山諸島でキャンプツーリングはおよそ向かないと申し上げます。
まず、八重山諸島は条例で一律に、ことごとくキャンプを禁止しています。
鳩間島、小浜島といった小さな島だけでなく、石垣島本島も野営、キャンプ禁止です。
これには理由があります。
かつて野営が特に禁じられていなかったころ、浜辺や公園などで、半ば永住してしまう人々が増え、八重山諸島の人々の生活を圧迫していたこと、街の美観、観光に訪れた方が受ける印象という点でも優れているとは言い難かったのです。
そのような下地ががあった上で、2000年、熊本から八重山諸島の一つ、波照間島(はてるまじま)で野営暮らしをしていた男性が、ビーチにいた女性を殺害する、という事件が起きました。
この強盗殺人ほか事件により、八重山諸島の世論は一気に強硬化し、キャンプは全面一律に禁止、キャンプ場があるところのみ、例外的に認める、という方針になったのです。
2025年、日本はキャンプブームで、どこに行ってもキャンプ場、グランピング場が増えておりますが、こと八重山諸島は超例外的な存在で、まったくキャンプは盛り上がっていません。
西表島(いりおもてじま)に4個所、十分に広いはずの石垣島本島には、2個所のみ営業しています。
かつて存在したキャンプ場も閉鎖、維持されていない箇所が複数あります。
ラッコ店長のツーリングスタイルは、野営しながら進むということが基本ですが、八重山諸島では宿営ばかりしておりました。
それでもキャンプしたい!!という場合は、キャンプ場で、さらに通気性の良いテントを使うのが良いでしょう。
5月以降の八重山諸島は激暑といった良い気温で、夜間でも25度以上、蒸し暑く通常の山岳テントではとてもではないですが、寝付けないでしょう。
場合によってはテント内で横になっているだけで熱中症になる可能性があります。
そこで、通気性を上げるため、テント地がメッシュになっているものが優れています。
さらに、単にあみあみのテントであれば、Amazonでも格安のものが販売されておりますが、八重山諸島は突発的な嵐、台風が訪れることがあります。
風速10m以上の強風が吹き荒れることもありまして、格安のテントではこのような荒天に耐えられません。
耐風性、耐水性能の高いたテントが必要です。
アウトドアブランド、mont-bellのサンダードームテントが通気性と耐風性、耐水性を兼ね備えており、おすすめです。
ラッコ店長も熱帯地方に行く場合には、このサンダードームを愛用しています。
ただし、現行のラインナップからは外れてしまったため、補修パーツとして買い集める必要があります。
幸い、テント本体、フライシート、ポールの販売が継続されているため、入手は不可能ではありません。





それでは次回以降、各島への行き方、注意点などを記します。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、ラッコ店長こと、奈須野でした。
石垣島編

与那国島編
https://racco-cycle.com/2025/07/05/yonaguni-island/
波照間島編
https://racco-cycle.com/2025/07/06/hateruma/
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