皆様、こんにちは!! ラッコ店長です。
日本各地で熊さんの目撃情報、被害情報が報告されています。
2025年は特に多いようで、ロードバイク乗りにとっても無縁の問題ではないのです。
熊の活動時期
そもそも、熊の活動が活発になるのは、冬眠明けの4月ごろと、冬ごもりに備え食べ物をたくさん食べる10-11月ごろです。
昨今の熊被害は、この冬ごもりのための活動中、人間と接触した結果、ということでしょう。
なお、皆様ご存知と思われますが、北海道に住んでいる熊はヒグマで、北海道以外の本州に住んでいる熊はツキノワグマです。
ヒグマは体長2mになることもあり、圧倒的な戦闘力があります。
ツキノワグマは体長1.5mほどで、ヒグマほど巨大ではありませんが、ほとんどの人類が素手では太刀打ちできない強靭さをもっています。
ヒグマ、ツキノワグマともに、最大速度は40-50kmほどで走行可能で、ダウンヒル時のロードバイクでなければ、振り切ることは難しいでしょう。

ロードバイクにおける熊被害の回避方法
まず、あらゆる戦い!?において、負けない必勝法は、そもそも戦わないことです。
孫子いわく、戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり!!であります。
・・・抽象論は良いとして、具体的にどうするかです。
危険な場所を避ける
ロードバイクにおいて、ヒルクライムは人気のある走り方、目的地です。
しかし、しばらくの間はお避けになった方が良いでしょう。
以下、具体的な場所を詳述します。
標高1000メートルを超すような山
ロードバイクのヒルクライムで、1000m以上の山岳に登る、というのは珍しくありません。
ロードバイクの登坂力をもってすれば、舗装路の山岳コース攻略は絶望的な難易度。。。ではありません。
しかし、高山は周辺が都市化されていないことが多く、森林地帯も豊富に広がっていることでしょう。
熊にとって格好のすみかです。

福島県 磐梯吾妻スカイライン
また、高山は人、クルマの往来が少なく、熊が人の接近に気が付きにくい原因にもなります。
低山でも、森林地帯
標高500メートルくらいの低山でも森林が数十kmも続く地帯(紀伊半島など) は危険です。
熊天国です。
県道や国道が整備されていたとしても、クルマであればまだしも、生身のロードバイクで走行することは、万一、熊と遭遇したときのダメージの大きさ、という点から、お避けになるのが無難と考えます。

紀伊半島 吉野の山奥
ダム湖周辺
人造のダム湖に多くある形態で、これらのダムは山深い渓谷に作られることがあります。
たいていのダム湖には、舗装路が整備されているため、ヒルクライムが好きな方であれば、すいすいと登って、到達することが可能です。
しかし、実は熊エリアです。
ほとんどのダム湖には、熊出没注意という注意書きがなされているはずです。
このように、熊被害を減らすには、まず、これらの地域に行くのを避けることです。

日光 川治ダム

ダム湖の周りは、基本的に熊出没注意
時期を避ける
とはいえ、日本全国を一周したいなど、どうしても上記場所を通過しなければならない、ということはありましょう。
そのような場合には、冒頭で述べましたが、熊の活動が活発な、4月ごろ、10-11月ごろは特に避けるべきと考えます。
熱き血潮が抑えられない場合
しかし、回避するだけではロードバイク乗りとしての、熱く燃えたぎる血潮が抑えられない!!という方もいらっしゃると思います。
熊のいない場所を走る
日本国内で、熊の出没が報告されていない場所、熊なし天国という場所があります。
具体的には、千葉県、九州、沖縄です。
千葉県
千葉県は、利根川が大きな防波堤といって、熊の侵入をさまたげています。
もちろん、利根川には橋が何本もかかっておりますが、いまのところ、その橋を千葉県側に渡って、長期間生存した熊はいない、ということでしょう。
千葉県は広大で、海岸線沿いは美しく、丘陵地帯に行けばヒルクライムも多く、ロードバイク乗りにおすすめできる場所です。
銚子、利根川下り
おすすめする場所として、銚子、利根川下りがあります。
利根川を超えると茨城県で、ギリギリ千葉県、という場所でありますが、銚子はおすすめです。
東京周辺から、利根川をひたすら下り、最果ての地(失礼)、銚子まで行くのです。

利根川サイクリングロード

果てしなくまっすぐの道が続きます
私も新宿から銚子まで行く、というイベントを過去4回、開催したことがあります。

九十九里浜
かの有名な九十九里浜を走るのも楽しいです。
ただし、海岸線沿いのベストな風景が堪能できる場所は、クルマ専用道となっておりまして、自転車はその脇を走ることになります。





房総フラワーライン
房総半島南端の、房総フラワーラインもすすめです。
クルマがほとんど通らず、地の果て感がとてもします。 ここが首都圏!?と思うほどの感覚に陥るでしょう。
房総フラワーラインを訪れたイベントを催行したことがあります。






金谷港 久里浜港 東京湾フェリー
千葉県の金谷港と神奈川県の久里浜港を結ぶフェリーが就航しています。
このフェリーを使って千葉県と神奈川県をまたぐツーリングをするのも一興です。
金谷港、久里浜港を使ったイベントを催行したことがあります。



このように、首都圏にお住まいの方であれば、春と秋の熊多発時期は千葉県を走る、というのは良い選択です。
九州
次に、九州は1987年に熊さんの報告があって以来、熊の被害はない、とされています。
九州は非常に走りがいのある地域ですから、春、秋は九州に集中する!!というのは素敵な選択です。
九州は極めて広大で、一口におすすめの地域を絞れない魅力があります。
天草周辺
あえて挙げるとすれば、天草周辺が良いです。
海岸線沿いの道が魅力的で、隠れキリシタンさんなどの歴史的遺物、文化的遺産が豊富です。

大江天主堂

﨑津教会


天草市 祇園橋

門司港レトロ
つぎに、走行距離は増えないものの、観光中心の場所としては、門司がおすすめです。
美しい港町と明治初期の建築物が魅力的です。 門司は大のお気に入りの場所で、一年に一度は訪れています。

門司港レトロ


阿蘇周辺
阿蘇山の周辺も素晴らしい風景、走りやすい道が続きます。




西南戦争のルートをたどる
もし、貴方(あなた)が歴史に興味がお有り、ということであれば、西南戦争、西郷軍のルートをたどる、というのも面白いかもしれません。
鹿児島県鹿児島市を出発して、熊本まで北上、その後、反転し、人吉、小林などを南西に進んで宮崎に出ます。
さらに北上して延岡で最終戦となります。
みちみちに西郷軍の遺物が残っておりまして、田原坂の戦い、城東会戦、和田越の戦いなど、実際の戦場に赴いてみますと、ものすごく理解が進みます。
西郷さんが実際に滞在していた洞窟や物資を保存していた洞窟などなど、興味を惹かれる場所は枚挙にいとまがありません。
ツーリング期間は2週間ほどを予定しておくと、余裕があって良いと思います。



















沖縄
最後に、沖縄にも熊さんは生息していません。
冬の沖縄は北西風が強く、全くおすすめしませんが、春、秋の沖縄はとてもよろしいと思います。
特におすすめするのは、宮古島です。
ロードバイクの走行に向いた道、美しい海と、素晴らしい体験ができることでしょう。


沖縄県 宮古諸島 池間島

宮古島 東平安名崎

沖縄一周、というのも定番です。

野営時の熊回避法
正直申して、日本の森林のほとんどの部分は潜在的に熊さんが出没するエリアです。
しかし、そのような場所であっても、野営せざるを得ないことが多々あります。
私が注意していることとは、食べ物のにおいを徹底的に出さない、ということです。
テントを熊さんが襲うとすれば、食べ物のにおいがするから、です。
森が深い箇所であれば、可能な限り調理をしないで食べることのできる食事を短時間で済ませます。
火を使ってお肉を焼くとか、私には信じられない行為なのです。
また、お食事が終わったあとに出たゴミ類も、二枚以上の袋を使って、徹底的ににおいの漏れを防ぎます。
熊が出没しやすい場所
潜在的に熊出没注意の場所といっても、さらに危険度の高い場所というものはあります。
熊がよく出没するのは、森の中の川周辺です。
お水を飲みに来たり、休みに来たりします。
つまり、森で、さらに川のそばに野営するというのは一気に危険度が上がります。
また、森でなくとも、森と畑、平野部の境目も危険です。
熊がちょろっと平野部に出てくることがあるからです。
野営時は、可能であればこれらの条件を満たす箇所は避けることが重要です。
熊撃退グッズ
熊撃退グッズというものがあります。
伝統的には鈴でしょうか。 鈴を車体に取り付ける、という方法があります。
また、ロードバイクに乗りながら熊さんに遭遇した場合、果たしてどの程度のヒット率があるのか私も不明でありますが、スプレーというものもあります。
野営時に熊と遭遇した場合は、とても有効と思われます。
私も今年は特に熊遭遇のニュースで溢れかえっているため、秋冬のツーリングは九州だけにしようと思います。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、ラッコ店長でした。


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