皆様、こんにちは!!
ラッコ店長です。
ツーリングの趣旨
2025年10月8日から16日まで、9日間、紀伊半島の南紀白浜空港から、石川県の小松空港までロードバイクのツーリングをしてきました。
今回のツーリングの趣旨は
南北朝時代、南朝ゆかりの場所を訪れる
室生寺、海住山寺の国宝 五重塔を拝見する
今まで通ったことがない琵琶湖西岸を通る
東尋坊という断崖絶壁を訪れる
ことを主眼としました。

2025年、私は栃木県日光市に生息しているため、最寄り駅 下今市駅から輪行して、羽田空港に向かいます。

ラッコ流 輪行の方法
簡便さを重視する
輪行の方法には様々な流儀、考え方があると思います。
以下述べるのは、ラッコ流の輪行方法でありまして、他の皆様方の流儀を否定するものではありません。
まず、ラッコ流では、簡便さをもっとも重視します。
その理由は、そもそも輪行作業自体が目的ではないと考えるからです。
あくまでも、輪行とは、移動して、その先からロードバイクなり、自転車に乗って移動することが目的です。
ゆえに、輪行作業そのものを過度に美化したり、輪行作業に膨大な時間を費やすのは本末転倒と考えます。
輪行作業が簡便である利点として
1 当たり前ですが、作業時間を短くすることができます。
長い作業時間は真夏であれば暑くてくたびれますし、真冬であれば寒くてこれまた体力を消耗させます。
2 さらに、地方(大変失礼)をツーリング、冒険しているとよく分かることですが、電車は、頻繁に訪れるものではありません。
ひとつ逃すと、次の電車まで90分待ち、180分待ち、といったところもザラにあります。
フェリーの場合はさらに深刻で、乗り遅れたらそれでその日は終わり、ということがあります。
常に、時間に間に合うように行動すれば、というのはごもっともなご主張です。
しかし、実際にツーリングをしていると時間的、体力的な限界というものもあります。
あるいは予想外の運、気まぐれ、といった要素もあるでしょう。
輪行作業の時間、わずか5分、10分でも早く済んだおかげで乗ることのできた電車、フェリーなぞ、枚挙にいとまがありません。
輪行作業が短いことで、ギリギリ助かるという場面が必ず出てきます。
ゆえに、私は輪行作業を可能な限り短くする、簡便な方法を採用しているのです。
簡便な輪行方法でも壊れないようにする環境づくり
もちろん、機材が壊れないようにする、というのが当然の前提です。
そのため、適当に作業するわけではなく、省力化しても良い部分をバッサリ切り捨てます。
その塩梅が重要です。
簡便な輪行方法でも良いように、輪行する環境、条件を整えていくのです。
1 まず、車体は横置きしかしません。
縦置きの輪行は、作業量が増える、必要なアイテムが増えるため、ラッコ流では採用しません。
もちろん、縦置きの方が省スペースで、他のお客さんに迷惑をかけにくい、というご主張は理解しています。
しかし、そもそも他のお客さんに迷惑になるような時間帯、列車を避ければ良いのです。
列車内がぎゅうぎゅうになる地域はほとんど大都市部だけでしょう。
大都市部では電車に乗せない、ラッシュ時は回避する、などの工夫が必要です。
仮にラッシュ時に当たってしまったとすれば、横置きであろうが縦置きであろうが、壊滅的に狭い、積載が困難なことに大差はありません。
自説では、わずかな省スペース化のために縦置きを採用する利点は少ないと考えます。
これが環境、条件を整えるという意味です。
また、飛行機輪行の場合、車体は必ず横倒しにされて飛行機に積載されます。
この点でも縦置き輪行型にしたところで、あまり意味がない、と個人的に考えます。
2 さらに時間を短縮する場合には、ホイールはホイールバッグに収納します。
輪行袋には、車体だけ入れて、ホイールは別途収納します。
これで輪行作業の時間が短縮できるだけでなく、ホイールとフレームがぶつかってキズをつける、ホイールが歪むといったよくあるトラブルを回避できます。
3 飛行機輪行の場合、利用する航空会社を選別する。
飛行機輪行で最も重要なのは、実は航空会社選びです。
結論から申せば、スカイマークエアラインズ、ANA、ソラシドエア、エア・ドゥ、スターフライヤー、JAL(以下、「飛行機輪行に向いた航空会社」と言います)を使います。
理由は、飛行機輪行に向いた航空会社であれば、輪行バッグ、ホイールバッグともに、ぺらぺらのナイロン生地であったとしても、ほとんどの場合で大破なく輸送してくれるからです。
(もちろん、破損はゼロではありません)
これがピーチ・アビエーション、スターフライヤー、ジェットスター、スプリング・ジャパン(以下、本記事では「格安航空会社」と称します)といった格安航空会社の場合は、破損の確率が大幅に上がります。
格安航空会社をおすすめしない理由
格安航空会社は
1 タイヤの空気を抜く
2 ペダルを外す
3 ヘッドを緩めてトップチューブと平行にさせる
といった要件を課してきます。
タイヤの空気を抜く
まず、タイヤの空気を抜け、文字通りゼロまでにしろ、というのは論外の要求と考えます。
最近ではチューブレスタイヤが増えてきました。
完全に空気を抜いて、ビードが落ちてしまう(タイヤの外縁部がリムの内側に落ちてしまう)と、出先で再度ビードを上げるのは困難です。
ほとんど不可能といって良いでしょう。
また、タイヤ内部に封入されたシーラントが周囲に撒き散らされ、とんでもない汚損になります。
仮にチューブ入りのタイヤだったとしても、これまた出先で5-7barまで上げるのは一苦労です。
空気入れを忘れた、空気入れが空港の周囲に無い、といった場合には、空港から先に進むことができなくなります。
どうすれば良いのですか。
いきなりタクシーを呼んで自転車屋さんまで移動しますか。
タイヤの空気が入っていれば多少の衝撃でもタイヤが守ってくれますから、リムが傷ついたり、チューブを痛めることはほとんどありません。
しかし、空気を抜いてしまうとこれらの衝撃に弱くなってしまいます。
航空会社としては、上空では気圧が下がるから、タイヤの空気が膨らんで破裂するに違いない、と予想しているのでしょう。
しかし、飛行機輪行をしよう、という車体はほとんど全て、ロードバイクかマウンテンバイクなどのスポーツバイクでしょう。
そして、これらの自転車をわざわざ飛行機に載せて、旅先で使おうという人たちの車体は、基本的に高級車、高級パーツで構成されています。
これらの車体であれば、上空で多少空気が膨れたところで、バーストすることなど無いと思われます。
もちろんゼロとは申しませんが、私の酷使したタイヤ、チューブで200回ちかく飛行機輪行をして、バーストしたことなど一度もありません。
残念ですが、この要求には従えません。
ペダルを外す
次に、ペダルを外せ、という要求は無茶苦茶なレベルです。
どうしてかといえば、スポーツバイクのペダルは35-50Nmというとんでもない力で固定するものです。
(SHIMANO ディーラーマニュアル参照)

画像引用 SHIMANOディーラーマニュアル
これを出先の簡易的な工具で外せ、などというのは不可能です。
いや、無理では無いですが、怪我をしかねません。
自室から既に輪行袋に詰めて、空港に到着したのであれば、行きはペダルを外すという要件をクリアできるでしょう。
しかし、帰りはどうしますか。
最寄りの駅、あるいは空港まで自走で行ったとして、空港でペダルを外しやすくするためには、あらかじめゆるゆるの状態で空港に行くしかありません。
まあ、短時間であれば、ペダルの固定が緩くても、走行は不可能ではないでしょう。
しかし、目的地の空港から出発するときにどうしますか。
簡易的な工具では十分に締め込むことができなくなります。
ペダルレンチを持っていけば締め込むことも可能ですが。。。
重すぎて、ペダルレンチをツーリング中に携行するなど、あり得ない選択肢でしょう。
仮に、ペダルのトルクが緩い状態でペダリングを続けると、ペダルとクランクに隙間が生じて、クランク、ペダルのネジ山を傷めてしまいます。
最悪、クランク、ペダルの全てを交換する必要が出てきます。
車体にもよりますが、概ね¥50,000-¥300,000くらいの出費でしょうか。
繰り返しになりますが、
出発空港でペダルを外す
到着空港で装着する
ツーリングをする
帰りの出発空港で外す
到着空港で装着する
など、およそ現実的ではありません。
自転車屋として、そのようなことをすべきではないと申し上げます。
ハンドルバーをトップチューブと平行にする
ヘッドを緩めてトップチューブと平行にさせる、という要求も有効とは思えません。
これは、マウンテンバイクであれば600mm以上の幅があるものが多いから、ハンドルバーを縦にさせて、少しでもスペースを減らさせてやろう、という思惑でしょう。
しかし、これも的外れな要求です。
まず、ヘッドを緩めずにハンドルバーをトップチューブと平行にさせようとしても、エアロモデルなどのケーブルまわりがきつい、ぎりぎりまで切り詰めている車体は、そもそも、90度までハンドルを切れないことがあります。
仮にハンドルをトップチューブと水平にすることが可能であったとしても、油圧ホース、各種ケーブルを痛めるため、無理な回転は避けたほうが良いでしょう。
思いますに、国内の輪行で圧倒的に多いのはロードバイクの積載です。
ロードバイクの場合、ハンドルバーは400mm前後のことが多く、これらのハンドルバーを縦方向にしたところで、ほとんど省スペース化には貢献しません。
そして、一度、ヘッドを緩めると、再び適正に締め込む、位置合わせをすることは容易ではありません。
わずかにガタがあるだけでも、走行中にヘッド、フレームを破損しかねません。
フレームが破損した場合の損失は、車体価格の50-80%くらいでしょうか。
また、マウンテンバイクの場合、ハンドルバーを縦にすると、今度は車体が縦長すぎて、輪行袋に収納できなくなるでしょう。
仮に輪行袋に入ったとしても、長すぎる荷物は飛行機 機内の収納が面倒になのでは。。。と推察します。
このように、上記3要件は、航空会社が、自社にとっていかに面倒な自転車積載を減らすか、という目的で設定しているとしか思えません。
格安航空会社の実体験
実体験として、上記推奨する航空会社に200回近く積載して一度も破壊されたことの無いリアディレイラーが、たった4回乗ったジェットスターで破壊されました。
その壊れ具合も凄まじく、お分かり頂けるでしょうか、リアディレイラーの根本から千切れています。
これは、車体の上下左右など、お構い無しにリアディレイラー側を下にして、車体を地面に叩きつけたからでしょう。

リアディレイラーが大破しています

リアディレイラーが大破しています

リアディレイラーが大破しています

リアディレイラーが大破しています
推奨する航空会社では、車体の上下、横倒しする場合の指定ができるため、リアディレイラーを保護できる向きで積載をお願いすることができます。
しかし、格安航空会社ではこのような指定は一切不可能です。
車体がどの向きで積まれるのか、立てかけられるのか、全ては作業する方次第です。
このような偶然性に、大切な車体を預けることはできないでしょう。
実際の輪行作業
実際の作業をしていきます。
裏返す
車体を裏返して、左右のシフトブレーキレバー、サドルの三点で支えます。
ホイールでフレームを挟み込みます。
今回は、ホイールバッグは使いません。
ホイールバッグ分、荷物を減らしたかったからです。
また、各種アウトドア用品をホイールに挟み込んで固定することで、輪行袋内に同時に収納したかったからです。
ところで、ディスクブレーキ車体の場合は、ローターが曲がると走行不能になります。
出先で調整することは不可能でしょう。
ローターが外側に剥き出しになっていますと、ローターが何かに当たっただけで走行不能になりかねません。
そこで、少しでも防御力を上げるためにローターを内側にして収納します。
ローター防御のためのカバーをつけても良いと思いますが、個人的にはつけません。
つけたところで、曲がるときは曲がります。
剥き出しで支障はありません。
超高級ローターの場合、横向きの衝撃に弱く、すぐに歪みがでてしまうと思います。
そのようなローターは使わない、というのが根本的な解決策ですが、どうしても超高級車体を飛行機で運びたいという場合には、やはりホイールは別に運ぶのが吉でしょう。
そして、ホイール全体を防御できる緩衝材のようなものでスポーク、ローターの全てを防御すべきです。

リアディレイラー
リアディレイラーはそのままでも良いですが、念のため外します。
ラッコ店長は、標準のディレイラーハンガーから、長いディレイラーハンガーに交換しているため、ディレイラーの突き出し量が標準よりもさらに長くなるのです。
万一のことを考えて、外しています。
外したリアディレイラーは適当なバンドで固定しておきます。


用品の固定
ホイールの間にテント、マット類などをクッションがわりに詰め込みます。
これでフレームとホイールが直接当たりにくくなって、キズが減ります。
推奨する航空会社であっても、ほとんどの便で車体を含めて20kgまでは追加料金なしで輸送可能です。
あまりにも用品を詰め込みすぎますと、この20kg制限を越えて、超過料金の支払いが必要になりますからご注意ください。
この超過料金は航空会社によって異なり、例えばJALであれば1kgどこに¥440の料金が必要になります。

ヘルメットは邪魔になるため、輪行袋の中に入れてしまいます。
フロントホイールのシャフトに通して固定します。
(脱落しないようにご注意ください)
高級ヘルメットの場合はキズがつくと残念でしょうし、手持ちしても良いと思います。

ライトの取り外し
リチウムリオン電池を使ったライト、サイクルコンピュータなどは外して、機内持ち込み用の手荷物にします。

完成です。
作業時間は写真撮影をしながらでも、11分でした。

ひどい助言
失礼なことを承知で申し上げます。
そもそも、輪行をする場合、最悪、機材が破壊されても構わない、それほど経済的に痛くない、という場合にのみ輪行すべきと考えます。
つまり、ラッコ流では簡便さを重視するため、過度の防御はしない、多少のキズは十分許容範囲内としています。
キズが付いたら困る、絶対イヤ!!という場合、輪行はなさらないのが良いと思います。
あるいは、キズがついても良い、痛くない程度の車体にしておくのがよろしいでしょう。
輪行用に比較的安価な車体を使う
リムブレーキの車体を使う
機械式ディレイラーの車体を使う
という判断は、輪行型ツーリングでは合理的であると考えます。
おすすめ輪行袋
横置きで、ハンドルをひねらないタイプが最も簡便です。
現在入手可能なものとしては、以下ものをおすすめ致します。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、ラッコ店長でした。
その2

本ツーリング 全ての記事 随時追加
https://racco-cycle.com/2026/03/07/kii-1/

















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