皆様、こんにちは!!
ラッコ店長です。
自転車店が格安バーテープを売らない理由
今まで避けてきたバーテープを試してみました。
避けてきた理由は、
1 販売価格が低すぎるので、店舗の利益にならないから、
2 国内の大手代理店が扱っている名門ブランドではない(失礼)ため、仕入れる動機づけが弱いから(パーツは、基本的に付き合いの深い代理店、問屋さんから優先的に仕入れます)、です(露骨)。
今回のターゲットはこちらの商品です。
EMPT(イーエムピーティー) EVA ロード用 バーテープ ES-JHT020 ¥980(税込)
や、安すぎる。
正直申して、これではお店に残る利益が少なすぎて、実店舗では売る理由がありません。
利益が数百円も残らないアイテムを、販売員が時間を割いてまで、いかがですか!?などと積極的に売る意味が無いからです。
裏事情
利益を上げるためには、バーテープ巻き上げ工賃として、¥2,000-¥3,000くらいの工賃を頂くことでしょう。
バーテープを巻くだけで¥2,000-¥3,000も工賃がかかるなんて高い!!とお思いですか。
バーテープを巻くためには、古いバーテープを剥がしてクリーニングをして、新しいバーテープを巻き直す必要があります。
これには、ある程度熟練したスタッフが作業にあたったとしても、20-30分は時間がかかります。
2025年の現在、日本でスタッフさんを20-30分動かしたとすれば、どのくらいの人件費がかかるとお思いですか。
さらに、スタッフさんにお支払いする人件費の数倍は売上がないと、お店としてはやっていけません。
ゆえに、工賃¥2,000-¥3,000というのは、最低限のお代。。。なのであります。
しかし、現実問題として、この手の格安バーテープをご購入になる方が、パーツ代の数倍という工賃をお支払いになるのか!?というものはあるでしょう。
このような裏事情はお客様にとってはどうでもよいこととして、バーテープは綺麗に巻き上げるのにある程度の経験が必要です。
50回くらい練習すれば、多少はお上手になるかもしれません。
さらに、巻くためのノウハウ、順序、力の入れ具合などもあります。
ある程度の価格のロードバイクであれば、バーテープの巻き上げは専門家に任せるのが無難。。。と考えますが、ぞれぞの方の価値観にお任せ致します。
格安の理由

格安になっている理由の一つは、裏地が無いからでしょう。
ほとんど全てのバーテープは固定用の粘着テープが裏に貼り付けられています。
本製品には、その粘着テープがありません。
これで大丈夫!?とものすごく不信感(大変失礼)がありました。
しかし、おごがましいようですが、プロが巻く強さであれば、裏地の粘着テープがなくても、バラけることはありませんでした。
実用的には問題ないかな。。。と思われます。
しかし、テープで接着できないため、完全に巻き上がるまでは固定ができませんし、ゆえに、途中で手を話すと、ぐるぐるぐるっと一気にパーテープが戻ってしまいます。
バーテープを巻きながら、お客様が来店したり、電話対応をしなければならず、バーテープがぐるぐるぐるっと戻ってしまった。。。というのは自転車屋さんであれば、皆様、ご経験済みなのではないでしょうか。
それは良いとして、裏地のテープが無いため、巻くのにコツが必要です。
また、テープ自身の摩擦力、圧着力で固定していきますから、強めに巻く必要があります。
難易度は通常のバーテープより高いです。
しかし、裏地の粘着テープが無い分、次回、バーテープを巻き直すときのクリーニングの手間が省略できて、合理的です。

質感
次に、質感を見てみます。
バーテープの素材は、廉価帯のバーテープでよくある(大変失礼)、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)です。
お安く大量生産できるのが取り柄です。
質感はさらさらしている、すべすべしているタイプです。

ところで、レースの瞬間的な爆発力、スプリントが求められる場面などでは、ハンドルバーを強く握って、全身の力を使うことがあります。
そのときに、グリップ力の低いバーテープですと、手が滑ってものの役に立ちません。
そのため、¥300,000を超えるようなロードバイク、ちゃんとした(ありえないほど失礼な表現)ロードバイクの完成車には、ある程度グリップ力の強いバーテープが最初から巻かれています。
それは、このような理由があるからです。
また、レースや長距離のツーリングなどでは、雨の中をはしらなければならないこともあります。
その時に、グリップ力の弱いバーテープでは、滑ってしまって、これまた危険なのです。
例えば、グリップ力の強いバーテープとして、スパカズ社のものを挙げることができるでしょう。
しかし、EVAのバーテープには、上記のような欠点を補って余りある利点があります。
まず、バーテープ自体の耐久度が高いです。
グリップ力の高いバーテープというものは、乾燥したり、紫外線に当たったりすると、表面の粘着力を高めている層が劣化して、ひび割れてきます。
¥300,000を超えるロードバイクは、レースでも使うような機材ですから、そもそもバーテープごとき(失礼)にお金をケチる理由が無いわけで、バーテープなど数カ月もてば良いのです。
しかし、レース機材ではない場合、バーテープの交換頻度は年に一度、あるいは数年に一度でしかない。。。こともありましょう。
この点、EVAのバーテープはひび割れたり、経年劣化しにくいため、荒っぽい使い方をしてもバーテープ自体がボロボロになりにくいのです。
次に、EVAのバーテープはグリップ力が弱いのは事実ですが、通勤、通学や、強度の低いツーリングなどでは、そこまでガッチリハンドルを握ることは無いため、サラッとしていた方が触り心地が良い、という利点があります。
ゆえに、エントリーモデルのロードバイク、あるいはそれに近い車種では、EVAのバーテープが巻かれていることが多いのです。
結論
使い方によっては、十分実用に耐えられます。
本バーテープは、安いけど、日常使いとしての最低限の性能は満たしていて、耐久度は高い、メンテナンスの手間が低い、というまさに、ママチャリ的な要望を満たしてくれます。
冒頭で述べましたように、安すぎて自転車屋さんの扱いは無いでしょうし、Amazonで購入した本バーテープを持ち込んでもいい顔はされないかもしれません。
ぎりぎり自転車屋さんとの付き合いを保ちつつ、お安いものを探している、ということであれば、ギザプロダクツさんか、ノグチさんのバーテープであれば、仕入れることのできる自転車屋さんも多いでしょう。
(それでも格安パーツであるため、良い顔はされないでしょう)
大人の対応
プロショップとの付き合いを大切にしたい、ということであれば、それぞれのお店が推しているブランドのバーテープをお選びになるのが無難です。
大人の対応とでもいいましょうか。
それに、バーテープ¥5,000くらい、工賃¥3,000くらいはかかるかもしれませんが、品質の良いバーテープは高級機材にふさわしい見た目、触り心地、デザイン性がありますし、ロートバイク本体にはお金を惜しまないけど、バーテープはもったいない、というのはお金の使い方として合理的とは思えません。
本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、ラッコ店長でした。


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