自転車ショップ ラプソディー 17 防犯登録制度の不均衡 問題点 / ネット通販自転車が安い理由 / 建設的でない内容

ラッコ店長
画像引用 東京都自転車商防犯協力会

皆様、こんにちは!!
ラッコ店長です。

防犯登録について思う、自転車屋さんの内部構造について記します。

防犯登録 卓越したネーミングセンス

自転車の防犯登録とは、素晴らしい命名センスで、皮肉でも無くでも無く、この制度を考えた人の中で、この名前を開発、思いついた人の業績が突出して良いと評価します。
こんなことを書くと、名前以外はダメだと言っているのと同義でありますが、とにかく、名前が素晴らしい。

まず、「防犯」登録といっていますが、これを登録したからといって、直接に自転車の盗難リスクが減るわけではありません。
登録していようが、いなかろうが、盗難される自転車は盗難されます。
私も大変恐縮ながら、お売りした高級車がすぐに盗まれた。。。という事例に何度も当たったことがあります。

しかし、フレーム番号や車体番号などと紐づけることで、盗難後、運よくおまわりさんが巡回していたときの調査、取り調べ、あるいは中古市場に放出されたときに、真の所有者を探しやすくすることで、窃盗犯等が車体を保持しづらい、つまり間接的に盗難しづらい仕組みを作り上げています。

このように、防犯登録とは、極めて間接的、婉曲的、良く言えば気宇壮大な仕組みなのであります。

盗難防止登録、という名前ではないし、犯罪を防止する登録である、だから貴方の車体が盗まれたところで防犯登録という名前は嘘つきではない、ということで、この命名法が、本当に素晴らしいのであります。

重荷

さて、防犯登録の名前についてはおいておくとして、この防犯登録、現代の自転車店にとっては重荷でしかありません。

2026年現在、東京都であれば¥660、神奈川県であれば¥700の費用がかかります。
(防犯登録は各都道府県で管理されておりまして、実施団体がそれぞれ異なります。
防犯登録費用も各都道府県によって異なります。
ついでに言えば、値上げペースも各都道府県によって異なります。)

この費用のうち、数分の1を自転車店が事務手数料として頂く、という仕組みです。

しかし。。。

防犯登録の作業というのは、ものすごく手間がかかるのです。
書面を書いて、お客さんの車体にシールを張って、紙の名簿を作成して、その書面を協会に提出して、場合によっては盗難したときのお問い合わせに対応しなければならない。

一件ついて、ざっと平均30分は労力がかかるでしょう。

しかし、それだけの時間をかけて、例えば¥200の手数料です。

どう、思われますか。

いち消費者の方であれば、そんなこと、知らない。
消費者には関係ない。
業界内部でなんとかしてくれ、ということでしょう。

まったくその通りであります。
ゆえに、この記事は、なかば愚痴、建設的ではない、あくまでも問題提起の記事なのであります。

防犯登録費用が低廉な理由 昔の構造

そもそも、防犯登録費用による登録店の手数料が、これほど低廉に抑えられているのは、防犯登録作業が自転車販売の付帯業務であったからです。
つまり、自転車が売れたときに、そのついでのサービスとして事務作業をしていたのです。

防犯登録の作業自体は利益にならないけども、自転車が売れたので、十分に利益が確保できました。
サービス、おまけとして防犯登録作業もしておきましょう、ということだったのです。

しかし、昨今の自転車販売は、圧倒的にAmazonを中心としたネット通販が主流です。
特に、ママチャリにおきましては、ネット業界の圧勝。

ネットで買ったのですけど、というお客さん以外は現れないくらい、9対1くらいの割合で、ネット販売優位です。

問題発生の箇所

そして、ネット販売の場合、自転車を売ったお店と、防犯登録をするお店が異なるのです。

ここに!!
ひずみが発生する原因があります。

自転車を売ったネット店舗は利益をあげて、防犯登録をするリアル店舗はまるで、ネット店舗の下請けのような、全く利益にならない仕事を押し付けられている。

ゆえに、割に合わないと、持ち込み車体の防犯登録を断るお店もあります。
自転車店さんのそのお気持ち。。。痛いほど分かります。

そして、こうなる原因は、販売場所と使用場所が異なるからです。

自転車は使用場所で防犯登録せよ、という仕組みになっています。
なぜなら、冒頭で述べましたように、データの共有がなされていないため、使用場所、つまり盗難されやすい場所で登録しておかないと、他県で盗難された場合、捜索にとんでもない手間がかかるのです。

解決策

うむ。
解決策が見つかりました。

抜本的な解決策

防犯登録のデータを全国で共通化して、販売時に防犯登録させる

これが終局的な解決策です。

これで、ネット店舗に防犯登録の義務が生じ、リアル店舗は、ほとんどの防犯登録業務から解放されるでしょう。
前述しましたように、皮肉にも、リアル店舗が自転車を売る台数が激減していますから。

妥協案

それが難しいのであれば、防犯登録費用を¥2,000とかに引き上げる。
せめて¥1,000
これならばギリギリ、自転車登録店にも利があるというものでしょうか。

現在の値段では、損をする一方なのであります。
とはいえ、これはあくまでも自転車店の一方的な主張で、消費者さんからすれば、お安いにこしたことはないでしょう。

リアル店舗苦境の遠因

愚痴のようになりましたが、リアル自転車店が撤退、縮小しているのは、このような収益構造の変化があることも影響しています。

ネット通販の自転車がお安いのは、このような手間、事務作業をしないで済むため、その点もコストカットができるからです。

今の日本で、一番お金がかかるのは人件費であり、国内の作業を可能な限り排除するのが合理的なのです。
もちろん、この自由主義社会において、変化に対応できたものが勝ち組であり、対応できなかった者は負け組なのですから、私の申していることは、まったく建設的ではありません。

それは分かっておりますが、言わずにはおけないこともあるのでありました。



本日はこのあたりで宜しいと存じます。
それでは、皆様、次回お会いするときまで、ごきげんようです!!
以上、ラッコ店長でした。

その16

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